5年間働いた教務系部署から異動することになりました。特に異動の希望も出していなかったので予想外のサプライズ人事でした。
窓口対応や残業も多く、コロナ禍も経験するなど、5年間しんどいこともたくさんありましたが、上司や同僚のおかげで何とか楽しくやっていくことができました。一緒に働く人の大切さを実感できた5年間でした。
初の異動なので緊張しています。引き継ぎは受けたものの、実際にどんなことをするのか掴めておらず不安ですが、明日から新部署で頑張りたいです。
5年間働いた教務系部署から異動することになりました。特に異動の希望も出していなかったので予想外のサプライズ人事でした。
窓口対応や残業も多く、コロナ禍も経験するなど、5年間しんどいこともたくさんありましたが、上司や同僚のおかげで何とか楽しくやっていくことができました。一緒に働く人の大切さを実感できた5年間でした。
初の異動なので緊張しています。引き継ぎは受けたものの、実際にどんなことをするのか掴めておらず不安ですが、明日から新部署で頑張りたいです。
データサイエンティスト検定(DS検定)を受検し、合格しました。
資格試験を受けるのは6年前(学生時代)のTOEIC以来なので「資格のための勉強ってどうやるんだっけ…」というところから始まりましたが、約2ヶ月の勉強でなんとか合格することができました。勉強方法の備忘録も兼ねて。
業務(特にIR関係)に活かすことができたらいいなと思い受検しました。最近、教学データの分析と結果の報告をいくつかやらせてもらえるようになってきました。しかし、データの分析を進めれば進めるほど、過去に身につけたデータ分析の技術や知識を忘れていることを自覚するようになり、データの扱いや分析について勉強し直す必要があると思い、受検を決めました。
データ分析能力の向上だけが目的であれば、統計検定等のより相応しい資格があるかもしれませんが、最近流行りのAIやビジネス面でのデータ活用について広く学び直そうと思い、それらの分野を幅広く扱うデータサイエンティスト検定を受検することにしました。
データサイエンスに関連する知識をどの程度もっていたかというと、
・数学の知識
⇒高校時代は文系で数IIBまでは学習済。行列につまづいた記憶があるが、それ以外の基礎は問題なかった(はず)。だが、大学受験期(10年前)がピークなので、公式の類はほとんど覚えていない。
・統計の知識
⇒学部・大学院時代に一応は勉強していたが、実際のデータ分析はSPSS頼り。社会人になってからはほとんど勉強していないので概念を何とか覚えている程度。
・AI、データベース、SQL関係の知識
⇒何も知らない。ニュースで見聞きして言葉や概念を聞いたことがあるくらい。
みたいな感じでした。
勉強は5月半ばから開始し、受検は6月下旬だったので勉強期間は約1か月半です。
勉強に使用したのは動画教材とアプリとテキスト・問題集(以下①~⑤)でした。
①動画は無料で受講できる
【受講料無料】DS検定リテラシーレベル対応 データサイエンティスト基礎講座 | スキルアップAI | AI人材育成・開発組織の構築支援
を視聴しました。各分野について丁寧な解説をしてくれる動画で、特に微分積分をはじめとする数学分野はこの動画がなければ理解できていなかったと思います。
②アプリはこちら
最新の試験対策ができる「データサイエンティスト検定™(DS検定) リテラシーレベル 対策アプリ」 | SkillUp AI
をスマホに入れて通勤時などのスキマ時間を活用して学習し、すべてのユニットを5周目くらいしました。有料ですが、問題数もそこそこあるので重宝しました。
DS検定は歴史の浅い試験なので、テキストの種類がかなり限られています。現時点で出版されているのは私も使った以下の三冊だけかと思います。
③まず、一冊目はこちらです。
DS検定の公式サイトでも紹介されている本で、DS検定で扱われる概念を幅広く紹介しています。扱っている用語や概念はかなり多いですが、その一方で解説がやや不足している感がありました。巻末の模試とWebからダウンロードできる模試の二つを繰り返し解きました。
④二冊目はこちらです。
この問題集は、分野ごとに章が分けられており、苦手な部分を重点的に勉強するときに便利でした。巻末に模試もついています。苦手な分野の章は4周くらい繰り返し、巻末の模試も3周くらい解きました。
⑤三冊目がこちらです。
5月下旬に発売された新しいテキストで、扱っている用語は一冊目より少ないものの、解説が丁寧で他の二冊では理解できなかったことも、このテキストを読むことで理解できました。巻末に模試もついていて、三冊の中では一番おすすめ度は高いかもしれないです。特に頻出分野の理解を高めたい場合にはおすすめです。
勉強を始めた当初は③をじっくり読んで理解しようとしていましたが、なかなか勉強が進みませんでした。そこでまず、③をぱらぱらとめくって眺めた後で模試を解くことで全体像を把握し、その後、①と⑤で頻出分野の理解を深めつつ、同時並行で④の問題を解きまくり、スキマ時間には②をやりこむ、わからない用語が出てきた場合に③で確認する、という感じで進めたところ、少しずつわかる部分が増え、最後のほうはとりあえす模試を解きまくることで、最終的に合格ラインまでもっていくことができました。
最終的な結果は正解率81%でした。試験前日の模試の合格率が78%だったので本番当日になんとか合格率ライン(80%)に乗せた感じです。現在、受検してから1ヶ月ほど経っていますが、学んだ内容を結構忘れてしまっています。完全に忘れてしまう前に近い分野の資格を、とりあえず、今年中に統計検定2級とビジネス分析スペシャリストを受検しようと考えています。今年度は資格取得を頑張る年にしたいです。
大学職員業界で話題の新書を読み、とても面白く、また、新しくノートパソコンを買ってたくさんタイピングしたい気分でなので、1年ぶりに記事を更新することにしました。
業界で話題の『大学職員のリアル』、公式の紹介は以下の通りですが、
大学職員は「年収一千万円以上で仕事も楽勝」と噂の人気職だが、はたして真相は? 私立大学の元職員である二人の著者が、学生や外部からは見えにくい組織のピンキリな舞台裏を明かしつつ、18歳人口が激減する業界の将来不安、職員が抱えがちなキャリアの悩み、教員との微妙な関係性、そして高度専門職としてのモデルや熱い想いを伝える。それでも大学職員を志す人、続けていきたい人、辞めようかどうか迷っている職員のための必読書。
まさにこの通りで、大学職員を目指す人や現役大学職員にとっての「必読書」になる本です。特に、過度に悲観的・楽観的になることなく業界のリアルを描いている点のバランス感が非常に良かったです。就活をしている学生にとっては業界研究のとっかかりとしてとても読みやすく、少なくともこの本に目を通しておけば、大学職員の仕事を単なる窓口業務や事務処理だけの仕事ではないと理解できます。また、現役大学職員にとっても自分がいる業界の状況を見つめなおしたり、今後のキャリアを考えるきっかけになるかと思います。私自身もこの本を読んで自分の業務や仕事への向き合い方を再度捉えなおすことになりました。
全体的な感想としては以上で、以下は印象に残った箇所、自分自身へのメモとして残しておきます。
自身がいる業界についての本ということもあって、初耳の情報などはほとんどありませんでしたが、「うんうん」「そうだよなぁ…」「わかるぅー」と共感が多く、楽しく読むことができました。あと6年早く出版されていれば就活生の時に読めたのになぁと思うくらいに「リアル」が満載の一冊でした。
久々の投稿です。
先日、同じゼミの出身で大学職員として働いている先輩・後輩と会食する機会があり、「学部を新設する大学は本当に勝算があって新学部を設置するのか」という話題になりました。
学部設置業務は前々からなんとなく興味がありましたが、どんな手続きなのか、どんな書類を作るのかなど、詳しいことは調べたことがありませんでした。
少し調べたところ、文部科学省の大学設置室のHP(https://www.dsecchi.mext.go.jp)にたどり着きました(恥ずかしながらこのページの存在を知りませんでした…)。
大学を設置したい団体や学部を新設したい大学が提出した書類など、読み物として(個人的には)かなり面白い資料を閲覧できました。各大学の文科省からの指摘事項に対する回答などなかなか読み応えがあります。
既に設置された組織(大学や学部)でただただルーティン業務をこなすだけだと、その組織を成り立たせている前提(大学設置基準など)を学ぶ機会はあまりありません。また、学部一つをとってみてもその構成要素は多岐にわたり、勉強しようにもどこから手をつけていいか迷ってしまいます。そんなときは、大学設置室の申請書類を眺めてみると(特に若手職員にとっては)自分の知らなかった様々なルールを知ることができそうです。
入職時から同じ部署で四年目を迎え、異動のことを考えることも多くなりました。学部設置業務はタイミングが合わないとできない業務ですが、チャンスがあれば手を挙げてみたいですね。
大学職員になって3年目。「大学職員としてどのような仕事がしたいのか」「大学職員という立場は本当に自分のやりたいことができる立場なのか」など、最近は自身のキャリアについて考えることが多くなりました。これまでの大学職員に求められたもの、そして、これからの大学職員に求められるものは何かを提示しているのが本書『大学職員のグランドデザイン 人口減少、AIの時代を生き抜く大学職員』(http://www.keiriken.net/grand-design.pdf)です。
【概要】
「高等教育の将来像の提示→将来の大学職員像の提示」という流れで、大学職員という職種のグランドデザインを提示しています。筆者が元文部省職員ということもあるのか、本書では、大学設置基準といった法令や中央教育審議会答申などを軸(根拠)として、現状を分析し将来像を提示しています。また、最終章(第5章)は、30冊以上の高等教育関連書籍のブックレビューを掲載しており、読書案内としてもおすすめです。
【良かった点】
【気になった点】
【まとめ】
気になる点もありましたが、情報量も多く、内容が現在の自分が知りたい情報と合致していたこともあり、非常に楽しく読めました。前回の記事で取り上げた本が現場視点で書かれていたこともあり、同じ大学職員向けの本であっても、筆者の立場や経歴によるテイストの違いを強く感じることができ面白かったです。最終章のブックレビューで紹介されていた本の中で気になるものがいくつかあったので、機会があれば読んだ感想をブログに載せたいと思います。
大学SD講座(書籍検索 - 玉川大学出版部)を4冊を読み終えました。
実際は読み終えてから1ヶ月近く経っているので、読後すぐのフレッシュな感想はどこかへいってしまいましたが、夏期の連休を利用してざっと読み返したので感想をまとめます。
1:中井俊樹編『大学の組織と運営』(大学の組織と運営 - 玉川大学出版部)
2:中井俊樹編『大学教育と学生支援』(大学教育と学生支援 - 玉川大学出版部)
3:中井俊樹・宮林常崇編『大学業務の実践方法』(大学業務の実践方法 - 玉川大学出版部)
4:竹中喜一・中井俊樹編『大学職員の能力開発』(大学職員の能力開発 - 玉川大学出版部)
【全体を通して良かった点】
【全体を通して気になった点】
このシリーズ「大学SD講座」は前から気になっていましたが、現時点で全4冊ということもあり読むのは躊躇していました。しかし、今年は大学職員になって3年目ということもあり、自分自身のキャリアを考える参考文献としてこのシリーズを購入しました。個人的には特に2巻『大学教育と学生支援』が面白かったです。今年は引き続き、自身のキャリアを考えるうえで参考となるような本を読んでいきたいです。
本書の主張を要約した一文は「学業で成功するのは良い仕事を獲得するには良いが、良い仕事をするすべを学ぶ方法としては役に立たないと私たちは認めなければならない」(407頁)です。この引用からわかるように、本書は教育の意味を大きなテーマとしています。教育という分野はある種の「綺麗ごと」が多い分野・業界であり、教育に携わる人たちは綺麗な「理想」を叫ぶ一方で、見て見ぬふりをしている「現実」もあるかと思います。本書はその現実を躊躇なく、しかも根拠を示しながら突きつけてくるので、教育に携わる仕事をしている評者も読み進めるごとに「ドキッ」とさせられました。あくまでもアメリカ社会を前提としている研究ですが、日本の実情と合致する部分も多く、これまで自分が学んできたこと、支持してきたこと、既知の研究成果に対して多くの疑問が浮かんできました。
公共経済学を専門としている「頑固なリバタリアン」(302頁)である著者は、定量的な手法を駆使してドライに、教育の意味を分析しています。「人的資本論」と「シグナリング論」を対比しながら分析を進め、あくまでも「人的資本論」を否定するのではなく、その割合を「人的資本:シグナリング=20:80」と結論づけ、その前提に立ち、教育への公的支出について提案を行います。かなりボリュームがある書籍であり、一章ずつ丁寧に感想や疑問点を書き連ねていくことは(評者の力量的に)難しいので、ざっくりと良かった点と疑問点を整理したいと思います。
良かった点
・包括的な先行研究のレビュー
筆者は経済学を専門にしていますが、教育に関わるあらゆる分野(教育心理学、教育社会学等)からエビデンスを収集しており、包括的に教育の意味や効果を分析しようとしている点が非常に良かったです。特に第二章「実在する謎ー無益な教育の遍在」では、大量の先行研究をもとに教育によって生徒・学生が教育によって本当に成長しているのかを論じています。大学業界でバズワード(もしくは既にバスり終えて常識に)になっている「学習成果」に関心がある方は、この章だけでも読むことをおすすめします。
・予想される反論に対する説明も用意している点
筆者は、非常に刺激のある主張をしている箇所に対して読者が抱くであろう反感・反論を予想し、その反論に対する反論も用意しています。筆者の主張に対して「でも〇〇は××ではないか?」「△△の場合はどうか?」と考えながら読み進めると、待ってましたとばかりにこちらの疑問点や指摘に対する反論が用意されていました。
・徹底的に量的に教育の意味を測ろうとしている点
「測りすぎ」の感はありますが、どの章においても量的な手法によって各章のテーマが分析されており、筆者は「けっしてわからないと言って逃げない。あらゆる関連分野から最善の入手可能なエビデンスを集めようと努めて」(225頁)います。教育社会学の分野では、メインの分析は量的に進めつつも最終的に観念的な考察や測れない部分についての配慮でもって文献(研究)の締めとする場合も多いです。そんな中、「逃げずに」徹底的に数値で測ろうとする筆者の姿勢は新鮮で刺激的でした。
疑問点
・先行研究の整理や掲示について
先行研究が包括的である点は良い点として挙げましたが、その分野が広範囲にわたるからこそ、先行研究(特に教育心理学)の解釈に問題がないのか疑問に感じました。また、筆者はたびたび重要(だと筆者が主張するよう)な先行研究を提示する枕詞として「主要な」「著名な」「有力な」「本格的な」などの言葉を添えています。なぜ筆者が提示する文献が、主要なのか、著名なのか、有力なのか、本格的なのか、その主張の根拠が必ずしも明確ではなく、提示する先行研究の選択に筆者のバイアスがかかっているのではないかと感じました。この点については引用された文献の分野で活躍する専門家からの反応についても知りたいところです。
・教育の社会的なリターンについて
教育が社会にどれだけのリターンをもたらすのか、あらゆる指標(犯罪率や健康面も含めて)を用いて分析しています。ただ、「社会」という範囲はあまりにも広く、拾い切れていない指標もあるように感じました。矢野(2019)では日本において大学卒業者がもたらす社会的便益についての分析がなされていましたが、その中で出てきた「スピルオーバー効果」(矢野、2019、176頁)については、特に本文中で指摘がなかった気がします(読み逃していなければ…)。
・本書の焦点について
本書は被教育者の行先として「労働市場」に非常に重きを置いており、その前提のもとに様々な議論が展開されています。本書の議論や筆者の主張は、「教育は「労働者」にとって意味があるのか」「大学は労働市場にとってどのような貢献をしているのか」という議論では非常に価値が高いのかもしれませんが、「教育」や「大学」の持つ他の役割についての議論においては相対的に価値が下がるかもしれません。筆者は「カリキュラムの贅肉を落とすこと」と「授業料の助成金を削減すること」を主張しますが(286頁)、この主張も、教育・大学の役割をもっと広く捉えたうえで議論されるべきかと思います。
最後に
非常に面白く読むことはできましたが、正直なところ、専門外の経済学の色の濃い文献であり、翻訳書であり、米国社会を前提としている本書をちゃんと理解できたとは言えません。 特に後半の政策提言については目が滑ることが多かったです…。ただ、本書の主張や問いかけは教育の本質にも関わるものであり、これから長年かけて答えていかないといけないものだと感じました。もう少し知識を増やし、自分なりの考えを持てるようになってから本書を改めて読み返したいと思います。
【参考文献】
矢野眞和(2019)『大学の条件 大衆化と市場化の経済分析』東京大学出版会